東京文化財ウィーク2024で都内各地で様々な建物や文化財を公開している。
私は世田谷にある静嘉堂文庫公開イベントに行ってきた。抽選で運よく当たった催しだ。
2019年に国宝「曜変天目」三碗同時期公開をやっていた時の展覧会「日本刀の華 備前刀」で来た時以来の訪問となる。
丸の内への移転前に展覧会が行われていた上の施設で待ち合わせ。
今回のイベントのメインは桜井小太郎の設計で作られた静嘉堂文庫。
普段非公開の中を見せてもらいながら学芸員により建築・調度品・書画・歴史についての説明を聞いた。
クラッチタイル張りのイギリスのカントリーハウス式の建築、手作りのガラスとデザインが美しい窓枠、各階ごとに違うマントルピースと暖炉、内部に飾られている絵画や写真、銅像など数多くの見どころがある。
ジョサイア・コンドル設計の岩崎家玉川霊廟についても説明があった。
霊廟の青銅の扉に刻まれている二十四孝のレリーフや香炉は岡崎雪聲の作。
途中に植えられているアメリカシャクナゲは三菱の四代目社長岩崎小弥太により輸入されたもので、寒冷な気候に適しているため一時北海道で生育するなど手間がかけられたという。
霊廟近くの男爵岩崎君墓碑は宮城県の雄勝石製。東京駅の天然スレートとして使われているものと同じ石で、これほど大きいものは珍しいという。松方正義の文と書が刻まれている。