1911A2の詳細(3) アクセサリー、テスト

 前々回前回、に続いて1911A2の記事。今回は雑誌で紹介された1911A2のアクセサリーとテストについて紹介する。


 このプロジェクトでは二種類のCTC(Crimson Trace Laser Grips)のモデルがテストされた。そのうちの一つは、米軍でも使われているLG-401だ。また、可視光線と赤外線の両方が使えるレーザーグリップもテストされている。
 フレームのインテグラルレールに装着するアクセサリーとしてInsight TechnologyのM6Xの軍用バージョンとSurefireのX200Aがテストされた。それぞれの銃はアクセサリーつきでBlackHawk Discreet SOCOM Pistol Caseに収納された。
 この他、サプレッサー付きの1911A2がUSPT2(US Prototype 2)ピストルとしてテストされた。このプログラムの期間中にAWC、Gemtech、SWR、STWのサプレッサーがフィールドテストされている。常識では確実に動くように1911にサプレッサーを装着するためにはリコイルを強くする必要があるとされている。しかしPrototype #2はブッシングやロッキングの調整なしでサプレッサーを使用できた。サプレッサーをそのままエクステンデッド・バレルに装着しても精度や信頼性は他の1911A2と変わらなかった。
 AMU海兵隊、US SOCOMの部隊に1911A2のデモンストレーションを行い、様々なフィードバックを得た。テストの期間中にその概念は拡がり、テストされるアクセサリー類も増えた。サプレッサー付きのモデルでは、エレクトリックサイトを装着できる三つの異なるスライド構成が開発されている。これは、Docter Red Dot Sightをスライドにマウントするものだ。その中の三番目のスライドはピカティニーレールをエジェクションポートの前方に備えていて、ドットサイトと前後のアイアンサイトの両方を使うことができるものだった。1911A2はデモンストレーションの後、US SOCOMの部隊に貸与されフィールドテストされた。3年のフィールドテストを終えた銃はAMUに返還されており、その銃も著者は手にしているという。
 Joint Combat Pistolは既にキャンセルされたが、ある部隊では1911A2プロジェクトの経験を踏まえて40S&Wのハイキャパシティ1911をテストしていると報じられた。今後採用される拳銃が何であれ、1911A2プロジェクトの経験が反映されるだろう。1911A2プロジェクトは既存の1911の改良のテストベッドをもたらしたのである。


 最後はほとんど直訳の抜粋になってしまったが、1911A2は採用する銃そのものではなく、色々なカスタマイズの有効性をテストするためのものだったということは伝わったと思う。この記事ではプロジェクトで生み出された1911A2の個別の構成とその評価を知ることができないのが残念だ。