「水からの伝言」の海外での受容について少し

 擬似科学の界隈というのは同じ人間が複数の疑似科学ネタにはまりこんでいることが多い。そもそも教祖というか伝道者とでもいうべき人間が複数のものにはまっていることが多い。最近改めてウォッチャーに取り上げられている「水からの伝言」も「波動」も「ホメオパシー」も呪術的思考を根底とした疑似科学で親和性が高いのだ。
 当然海外でもそういう傾向はあって、「水からの伝言」は海外でニューエイジスピリチュアリズムの世界のものとして受容されている。
例えばAmazon.comで検索すると
Amazon.comのMasaru Emotoの検索結果
 英語以外も含め、かなり海外で出版されていることが分かる。DVDも出ており、YouTubeにも動画があがっている。

 関連動画も注目。YouTubeには英語圏の「水伝」関連動画がかなりある。江本勝のインタビューもアップされている。水伝関連の動画を全部見ると頭痛がしてくるぞ。
 海外で「水からの伝言」は、日本と同様オカルト、疑似科学にはまっている層にかなり浸透しているようだ。代替医療ニューエイジ思想など疑似科学的な世界で利用、言及されている。おかげでSkepticsによる批判の対象にもなった。
 海外の動きをちゃんと追っているわけではないが、例えば海外発の疑似科学ネタ(ホメオパシーとか)を英語圏のWebで検索していて水伝の情報を見ることが何度かある。そのたびに日本発のトンデモが受け入れられている事実に苦々しい思いを味わっている。
 なお、海外での水伝の売れ行き、書評については以前PSJ渋谷研究所X: 危機的状況で紹介されている。