『駿河城御前試合』が雑誌『戦国武将列伝』で漫画化

 しばらく前に雑誌『戦国武将列伝』2011年2月号を購入。
 予告ひとつ読んでいなかったので、いきなり森秀樹南條範夫原作
『腕―駿河城御前試合―[第一話]無明逆流れ』が載っていて驚いた。『シグルイ』が終わったばかりで、しかも昔とみ新蔵が漫画を描いたというのになぜやるのか。『剣客商売』もさいとう・たかをの後に一から大島やすいちに描かせたリイド社のやることだから、漫画家の相性と商売、両方考慮した上でのことかもしれない。
 それにしても森秀樹の『無明逆流れ』のオチはひどい。元々原作の描写があんなだから、漫画化する際に漫画家は色々と工夫をするのだが、森秀樹の工夫は「理屈はついたが迫力はなくなった」というもの。勝負の儚さが出ている分、どうも伊良子の一人相撲のようで藤木の影が薄い。今後の話もアレンジが加えられていくのだろうが、森秀樹らしい理屈のつけ方が出てしまうのではないかと心配になった。