曲がったナイフのあれこれ

今週のシステマの練習前にちょっと話題になったので、曲がったナイフについて書いておく。
「曲がった」といっても力でひん曲げたものではなく、最初から拳銃のように屈曲したデザインのナイフのことだ。
一つのまとまった記事を書こうかと思ったが収まりが悪いので、メモとして書いておく。


・代表的な例としてKabar社が販売しているTDIナイフがある。
KA-BAR Knives: KABAR TDI Law Enforcement Knife

これは射撃や格闘技術の指導を行うTactical Defense InstituteのJohn Bennerがデザインしたもの。
・こうしたナイフの利点は、咄嗟に抜く時に普通のナイフよりハンドルに力がかかりやすく、抜きやすいことだ。
用法としては、普通のナイフとは刃体の角度が違うため、かなり近い間合いで使うことになる。突く時はパンチを打つのに近い手の角度で突くことになる。
・腕をひねるといった小さな動きがナイフの切っ先では大きな変化になるのも特徴。その点で防御にしくい。
・TDI以外で有名なのものはLaci Szabo(ラスィー・ザボ)のUUK。
http://www.themartialist.com/0104/szabo.htm UUKが紹介されている例
これはサイズも大きく、この種のナイフとしても特にクセの強いナイフ。
・かつて漫画『イリヤッド―入矢堂見聞録』(小学館)で敵のナイフ使いがSzaboナイフを使っていた。この種のナイフが漫画で使われるのは珍しい。
・この他タクティカルナイフを中心にこの種のナイフがいくつかある。
・タクティカルナイフ以外でもこの種の形状のナイフはある。MOKIのガンブレードとか。これは用途から考えられたというよりデザインの面白さで作られたナイフだと思う。
・変わった例ではマレーシアの伝統刃物Rencong(http://id.wikipedia.org/wiki/Rencong)も直角に曲がったハンドル形状をしている。これは外側に刃がついており、TDIナイフなどとは逆になっている。