誰に通じるか分からない図書館・格闘技・ナイフの話

単独でも通じる人が限られる話題を組み合わさる事で余計分かる人が少ない話になる。そんなトピックを書いてみた。

図書館と格闘技

・司書向けの話。
・日本の「少林寺拳法」と中国の「少林拳」が混同されるというのは、しばしばあることだと思う。これは図書館でも例外ではなく、少林拳の本に「少林寺拳法」の件名がついていることがある。国会図書館やTRCが作成したデータでもこういう事はある。
・図書館司書は一般人同様、流派の違いにあまり気を配らないことがある。選書やレファレンスでは要注意だ。
・もともと図書館では、ボクシングとキックボクシング、空手と拳法、柔道とサンボ、レスリングとプロレスは同じ分類だが(日本十進分類)、そういった区分よりもずっと細かい話。例えば合気道合気会養神館・日本合気道協会などがあるといったことをここでは意味している。
・その図書館がある地域や学校でどの流派や団体の格闘技・武道が根付いているかはできれば把握していおいたほうがいい。

カスタムナイフとナイフファイティング

・カスタムナイフと言えば日本ではR.W.ラブレスの地位が高く、日本人カスタムナイフメーカーでもそのナイフの模倣をする人の割合が高い。神格化された反面、その実用性への理解や解説が少ない。
・例えばラブレスと言えばファイティングナイフをかなり作っているが、どういう戦闘技術を想定しているか、語れる人は限られているだろう。
・William L. CassidyのComplete Book Of Knife Fightingでラブレスが写っているナイフ格闘の写真とか、何よりラブレスが作ったナイフからフェアバーンやアップルゲートの技術との関わりは重要だ。
・これはランドールのナイフにも言える。
・日本ではコレクションとしての話と実用品としての話があまりうまく切り分けられていない。例えばナイフ雑誌でもコレクター向けの話(コレクションとしての価値や人気、保管方法や売買など)はあまり扱われず、実用品としての価値や意義を大きく扱う。それなのに実用品として作られたカスタムナイフの実用上の意義の記事が充実しているとは言い難い。