2012年のマンガを振り返る

2012年読んでいたマンガについてややマイナーどころに限って書いてみる。
昨年末に公開予定だったが、遅れに遅れた。

戦国武将列伝

長谷川哲也『セキガハラ』
宣伝で「予測不能」と書かれて始まった石田三成主人公のマンガ。巨人の家康、未来予知の三成、グラサンかけた島左近など、確かに予想できない。
最近の号で前田利家が巨人を出現させていたが、あれって狛村隊長の卍解じゃね?
前田利家の幼名は犬千代だから犬つながりで。
荻野真孔雀王-戦国転生-』
まさかのこの雑誌での連載開始。でも信長って昔の『孔雀王』にいたよね。あの時の信長の話と整合性をとる気は全くないようで、ちょっともったいない。
色々伏線はあるけど、先行き心配でしかない。

コミック乱

とみ新蔵『剣術抄』
とみ先生らしい剣術解説中心の話だが、『虹の天忍』の先例から考えると、ああいったオリジナル色の強い話が成功しそうな予感がしない。何度も小説化された剣豪ものを独自の視点で書くといったほうが期待したいところなのだが。
みなもと太郎風雲児たち 幕末編』
ついに桜田門外の変に。これまでの幕府の硬直した対応や新しい人間の動き、そして幕府を敵視する各藩の武士の動きが集約されていって単行本を読み返したくなった。この辺から「幕末の剣術」の話が活発化していくので、そういう方面でも楽しみではある。桜田門外の変で二刀流で奮戦したという河西忠左衛門の流派について気になったのでちょっと調べたのだが結局確かな情報はなかった。
大島やすいち(原作:池波正太郎)『剣客商売
60話終了。結構進んだと思ったが、まだ原作の6割程度しか終わっていないのであった。

コミック乱ツインズ

さいとう・たかを(原作:池波正太郎)『仕掛人 藤枝梅安
絵柄が露骨にさいとうプロの粗い絵の時があって、さいとうたかがいつまでも看板という事情に不安を覚える。

近代麻雀

福本伸行『アカギ』
これはマイナーでもない。
長かった。これだけ長く描ける漫画家は今後まず出てこないのではないだろうか。
血抜きを認めた後の鷲巣と黒服の掛け合いは微笑ましいので、ぜひ空喜びさせて死なせてあげてほしいと思った。
・作画:山根和俊 原作:青山広美『バード 〜最凶雀士VS天才魔術士〜』
続編に突入。それはいいとしてノリがだいぶ『ギャンブルフィッシュ』になってしまった。やたら女キャラが脱いだりコスプレしたり。そして濃厚なゲイ要素。なぜこうなったか? もちろん作画の人の趣味だろう。
・押川雲太郎『麻雀小僧』
安定の押川先生クオリティ。押川先生のマンガの主人公でここまで年齢が低いのは初めてなので新鮮。私の中でタミーこと田村の強さのイメージが『根こそぎフランケン』なので、勝てるのかと思ってしまう。『不死身のフジナミ』の田村だったらまー坊で勝てそうだが。脇役もいい佳作。

近代麻雀オリジナル

原恵一郎『ワシズ〜閻魔の麻雀〜』
安定の原先生クオリティ。どうして原先生はあんなに頭のおかしくなった人が好きなんだろう。アカギ本編の黒服が輝いているのは、『ワシズ』があったからこそだと思っている。
・押川雲太郎『レッツゴーなまけもの』
『TAKEI〜マンション麻雀血闘録〜』というコンビニコミックにそのまま使えそうな仮タイトルで予告されたのだが、やる気のない竹井にあわせて気の抜けたタイトルに。今後の展開が読めないが、茜と竹井の接点はまたつながるのかな。どうでもいいけど竹ちゃんって男女かまわずもてそうだね。

ヤングアニマル

技来静也『セスタス』
今セスタスと戦っているイオタについて、登場時に拳のタコの位置で縦拳で戦う技術を見抜くという一幕があったけど、あの技法じゃなくてもああいうタコはできる。拳を縦に使わなくても拳面を広く使って当てるタイプの格闘技ならああなるので。