『オールラウンダー廻』の話と『真・餓狼伝』連載開始から

今週の『イブニング』掲載の『オールラウンダー廻』を読んで思ったのだが、今の10代にとってのブルース・リー知名度というのは、どのくらいのものなのだろう。
80年代には既にブルース・リーが出演する映画を見る機会は極めて少なく、ブルース・リーの影響下にあるキャラクターが漫画やゲームに登場するといった間接的なイメージとしての受容が中心だった印象がある。ブルース・リーが創始した格闘技、ジークンドー截拳道)も支部が一定数あって活動しているが、フィクションへでの登場はそう多くないので、それについても一般(格闘技に興味の薄い層)への知名度はどのくらいなのかと疑問に思ったことがある。
ジークンドーについて一定の量の説明と出番があった漫画というと鬼窪浩久、伊津木敏弘『バーチャファイター美闘伝サラ』しか思い浮かばなかった。


チャンピオンの新連載『真・餓狼伝』(夢枕獏野部優美)は、事前情報を全く知らない状態で読んだので驚いた。
夢枕獏原作で前田光世が出てきて明治後期の話で…これだと『東天の獅子』の続きと被るんじゃないだろうか。回想でちゃんと前田光世方式の勝負がある点はさすがだ。
前田が語った戦歴や最後に登場したあの人物からすると、実際に戦った記録のない同時代の人物の勝負や餓狼伝ワールドと関連のある人物・流派を中心するとも考えられるが、どうなるか。
そもそもちゃんと終わるのかどうかも含めて気になる新連載だ。