ソ連で宇宙飛行士のために開発されたレーザーガンがあった

ソ連の宇宙飛行士用の銃については以前ロシアの宇宙飛行士用の銃 - 火薬と鋼で紹介した。
今回はさらに未来的なアイディアの銃の話だ。


English Russiaの記事 Laser Gun For a Soviet Cosmonaut | English Russia
Firearm Blogの記事 The Soviet Laser Pistol -The Firearm Blog



ソ連では宇宙飛行士のサバイバルキットに銃を入れており、ガガーリンの時代は拳銃のマカロフを持っていった。1982年には前掲のリンクの記事で紹介したTP-82が採用された。これらはいずれも地球に帰還した際のサバイバル用のものだ。
こうした銃と違って宇宙で戦うために何とレーザーガンが開発されていた。
1984年、ソビエト軍事アカデミーは有人宇宙ステーション(周回軌道ステーション、長期滞在ステーション)の防衛のため、レーザーガンを開発したという。記事に写真が掲載されている。
求められたのは小型で敵の視覚系を破壊することができる武器で、完成したレーザーガンは20メートルまで燃焼と目をくらます効果を保てたとされているが、実際目的に見合った出力があったのかは書かれていない。銃身内部にはルビーのロッドがあり、ルビーレーザーであったことが分かる。一般的な銃のようにマガジンをグリップに装填するが、このマガジンに入っているカートリッジは化学発光物質かバッテリーのいずれかと考えられている。
このSF的な武器は、現在はピョートル大帝名称戦略ロケット軍軍事アカデミーの博物館に展示されている。