ブラジル特殊警察作戦大隊のナイフWotan

手ごろな話題がなかったので以前見つけた話を書く。
元情報は2008年のブラジルの雑誌『MAGNUM』から。
同誌101号でブラジルの軍警察の特殊部隊である特殊警察作戦大隊BOPE (Batalhão de Operações Policiais Especiais)のナイフWotanについての記事が掲載された。下のリンクはそのナイフの製造会社による記事紹介。
記事:CUTELARIA CORNETA
動画もあった。ドレスの女性がBOPE隊員の装備に触れる謎の映像。

ナイフのデザインとしてはよくあるコンバットナイフだが、ハンドガードもブレードと同じ一つの鋼材から作られたインテグラル・ナイフだという点が変わっている。カスタムナイフや高額なナイフとしてならたまにあることだが、この種の軍・警察用ナイフとしては極めて珍しい作り方だと言っていいだろう(ただしWotanは完全な削り出しではなく型鍛造で大まかな形を作っている安価な方法)。北米で販売された例では200ドル以下だという。
このナイフはブラジルのカスタムナイフメーカーPeter Hammerがデザインし、 Corneta社(Cutelaria Corneta)が製造を行っている。
記事の写真や動画を見ると、隊員はベルトの左側に装着するのが基本のようだ。


鋼材: 52100炭素鋼
グラインド: ホロー・グラインド
ブレード幅: 29mm
ブレード厚: 6mm
ロックウェル硬度: 57-58
全長: 274mm
ブレード長: 154mm
表面処理:エポキシ・ブラック
ハンドル材: クラトン
ハンドガード: インテグラル・ガード
最大ハンドル幅: 23mm
重量(シース無し): 320g
重量(シース有り): 420g