システマから折りたたみ傘を使う技術

傘を使う護身術というのは洋の東西を問わずに存在する。
傘が比較的手ごろな日用品だからだろう。ただし傘は強度に問題があって、ステッキよりは力がかかる技が使えない。
そして普通の傘よりさらに強度が低く短い折りたたみ傘を使う護身術も存在する。
今回紹介するのはいずれもロシア武術の技術で、大きな力を使わずに相手の攻撃をコントロールしたり相手の反応を利用したりするものだ。
一つ目はシステマのDVD『Improvised Weapons』から。
このDVDはヴラディミア・ヴァシリエフ師による衣類や帽子など手近な日用品を即席の武器にする技術のDVDで、その中の一つの折りたたみ傘がある。

DVDではこれ以外の折りたたみ傘の使用法も見せている。
このDVDより以前に撮影されたVHS版の『Improvised Weapons』でも折りたたみ傘は使われている。


もう一つはカドチニコフ・システマのデモンストレーションから。
動画の前半部分で折りたたみ傘対ナイフを指導している。
こちらも相手のコントロールや近い間合いでの突きを駆使している。

いずれの場合も折りたたみ傘の形状・強度を考慮し、武術の特性に合わせた使い方をしている。