ツマヌダ格闘街のシステマについてのメモ

ツマヌダ格闘街』16巻のシステマについて、スキャナーで読み込むのに躊躇しているのでメモだけ先に書く。
結局16巻は紙のを買ったが、画像の取り込みは電子書籍の販売を待つ予定。
なお、一部は雑誌掲載時に漫画の中のロシア武術システマ 補遺 『ツマヌダ格闘街』追加2 - 火薬と鋼として書いた。

  • ステマについての解説が単行本で加わった。
    • 良い説明だと思ったが、果たしてあれで未経験者の読者にどう理解されるのかが気になる。
    • 日本での人気については疑問がある。あそこは「注目されている」くらいで良かったのでは。
  • 16巻ではシステマを使うキャラクター、バウワン・アマンガムが登場。新風イリヤと試合をすることになる。
  • バウワン側からの提案で打撃は使わない。また、システマを使うことは当初隠されており、観戦しているドラエが看破した。
    • 打撃についてはシステマの再登場時にいずれ説明があるのではないだろうか。
  • イリヤ示現流の運足、合気道の技、柔道の技を駆使するも、ことごとく対処されてしまう。
  • 「返し方」の見せ方と説明としては巧い。しかしイリヤが完全に投げの体勢になるまでバウワンが何もしていないように見えるのが気になった。
    • 結果的に投げ技をかけられてから返すデモンストレーションっぽくなっている。
    • 理想を言えば、システマではあの体勢になる前にもっと動いている(大きな動きとは限らない)。
    • そうした理想通りではない理由もそれまでの描写から想像できるので(イリヤの攻撃は単純・単調なものではない)、この点は「間違っている」と言っているわけではない。
  • 伏線もあるし、本格的な試合としてはまだまだ描かれる可能性があり、再登場が待たれる。
  • 明道流柔術とシステマの類似の強調は、今後の展開次第だが現在のところ「言わないほうが良かった」点。
    • 武術において、技や身体操作、要点を個々に見ると似ているのに、全体の運用、戦い方を見ると別物という例は結構あると思う。
    • 人は「似ているところがある」ということから「全体が似ている」と思いがちである。
    • ステマの練習のシーンで、ミツルがシステマ経験者のように動いた描写や作者コメントから、作者もそう考えている節がある。
    • しかし漫画のこれまでの明道流の描写や設定を考えると、戦い方や動き方はシステマと似ていないと思う。
    • 類似と相違については再登場時に説明される可能性があるが、16巻の一連の話では明道流をシステマに寄せすぎたのではないだろうか。