今年一月に書こうとして書き終わらなかったロシア武術システマの練習と上達についての話。
うまくまとまらなかったので箇条書きのまま公開する。
- まず、前提として練習の参加頻度が週に1〜2回程度、過去の武術経験がない。そして運動能力が低い人間の体験談である。
- システマの上達は、システマの団体、トレーニンググループが開催するクラスへの参加が基本である。
- 個人でやる型がほとんどなく、対人練習の中で必要な身体操作、感覚、意識を養うシステマの練習は、そういった場への参加が欠かせない。
- しかし参加できない曜日が多い場合、工夫が必要となる。
- 私の場合、個人練習(プッシュアップやスクワット、シットアップ、ローリング等)と過去に参加したクラスへの思考によって次のシステマの練習をより有意義なものにするというのが基本としている。
- 厄介な問題は、「一人でリラックスして動けたとしても、他人と関わる場合にはリラックスできない」ということだ。
- 例えば下げた腕を力みなく持ち上げるのは、完璧ではなくともできる人がほとんどではないだろうか。
- それに対して、誰かに腕をしっかり押さえられた状態で力みなく腕を上げるのは困難だ。
- 「他人に影響を及ぼされる」または「他人に影響を及ぼす」状況で力みなく動くというのは、多くの人にとって経験がない。そもそも力を抜いて動かせると思いもしない人が多いはず。
- システマの練習で脱力して人を動かすことができるかどうかが最初の(そしてその後も)大きな壁だと思う。
- 私の場合とある図書館司書がロシア武術システマを習っているわけ - 火薬と鋼に書いたように肩を痛めた際に脱力と力みについて自覚した。しかし普通の人は練習の中で私より早い段階で自覚している。
- システマの練習で「呼吸してリラックスする」という説明がしばしば行われるが、実は呼吸しさえすれば適切にリラックスできるとは限らない。呼吸しても緊張、力みが消えないことはある。
- 呼吸はリラックスを生むが、そこで生まれたリラックスは必要なリラックスの始まりでしかない。その種の練習を積んでいない人間は呼吸で生まれたリラックスを認識できなかったり活用できなかったりする。
- リラックスして力みがない動きで相手に影響を及ぼすにはコツがあり、そのコツについてはインストラクターが示唆していることが多い。
- インストラクターが示唆している内容が分かりにくいこともある。参考「わざ言語」と武術 - 火薬と鋼
- いずれのポイントも練習で自得していくもので、練習機会が少ない人間は、その少ない練習で多くの試行錯誤、多様な経験を重ねられるように工夫が必要だと思う。
- ざっくりした結論:いろいろ試せ