体重と武術の話

Twitterの武術クラスタで体重と武術、喧嘩の話が出ていたので関連があるような(ないような)話を。
私に会ったことがある人は知っているように、私はかなり重い部類に入る。
私より重い人と練習で組むことは滅多にない。その経験を踏まえて書いてみよう。
一般に格闘での体重の優位というと「力が上回る」「打たれ強い」といった点を考える人が多いのではないだろうか。
そういう面もあるが、システマのような武術ではそれだけとは限らない。
一番のメリットは、「相手が勝手に緊張する」という点にある。
重い人間を相手にした人間は、通常より大きな抵抗を感じ、脱力した適切な動きよりも力んで相手をどうにかしようとしてしまう傾向がある。
これは打撃でも組み技でもそういう経験がある。人によっては実際に接触する前から重さを想定して力んでしまう。
そうした状況では体重が重いほうは相手の力み・緊張を利用しやすく、力をほとんど使わず思い通りにできる。
体重に勝ると筋力に頼らない技術的な優位も作りやすいのだ。
もちろんこれは相対的なもので、ある程度経験を積んだ人、巧い人相手にはそうそう単純にはいかない。
また、重さが優位にならない局面というのもあるし、逆に自身の重さが負担になることもある。この辺はバランスの問題もあるので体重の増減の良し悪しは個人の事情によって様々なことが考えられる問題だ。
こうして書いてみると発端の話とはあまり関係ないな…。