システマのためのトレーニングナイフの選び方

昨日のシステマの練習やその後の会話でトレーニングナイフの話が出たので、自分の意見を書いておく。
まず、前提としてトレーニングナイフは実物のナイフよりも選択肢が少ない。
アルミ製ブレードのナイフで大きすぎたり小さすぎたりしなければ大抵何でも大丈夫だ。
あまり人と違う奇異なナイフを選ぶと、練習の時に求められる動きができないこともある。
基本的な条件をまとめると以下のようになる。

  • アルミ製(ステンレス製でもよい)で全長25〜30cm程度。
  • エッジや先端が鋭すぎない。服に引っ掛けた時に服に穴が開くようなものは避ける。
  • 左右対称のダガー状のものより左右非対称の輪郭のもの。
  • 全体のシルエットが屈曲していないものを選ぶ。ブレードとハンドルの角度がついている「く」の字状のものは避けた方がよい。

鋭いトレーニングナイフが求められる練習もあるので、これが絶対と言うわけではない。
各システマ団体で販売されているものは基本的に問題がない。
練習に慣れてきたら、さらに他のナイフを買ってもよい。
その場合は次の条件を考える。この条件は全てを満たす必要はない。

  • 自分にとって快適なナイフを検討する。扱いやすいナイフはどういうものか経験を基に選ぶ。
  • 鋭さ。鋭いナイフが求められることもあるので、特に先端が鋭いものや普通のナイフの刃を潰したものを一本持つ。ただし普段は使わない。
  • 長さ。特定のトレーニングナイフだけを練習で使っていると、無自覚にその長さに最適化した技術ばかり使うようになる。慣れていない長さのナイフを持つことも意味がある。
  • バランス。実際のナイフでは、中央に重心があることが良いとされることが多い。トレーニングナイフはそれほどバランスを重視して作られていないが、持ったときの重さの偏りについては検討する。
  • シース。トレーニングナイフを収納するシースがあるかどうか。シース付きを一本は持つ。シースは自作しても良い。
  • フォールディングナイフ。ナイフの開閉を含めた動作は緊張しているとできないため、フォールディングナイフ型のトレーニングナイフも練習になる。このタイプは安いと耐久性に問題があるので、あまり安価なものは買わないこと。特にバタフライナイフ型は安物に注意。