システマの個人練習についての自分のやり方

今週のシステマの練習前に個人でやる練習についての質問があったので、このトピックについて書いてみる。

  • 基本運動

まず私の場合、プッシュアップと呼吸を調整しながらのウォーキングが基本となっている。プッシュアップはやっておけば必要な筋力もつくし、ストライクの練習につながる重要な運動だ。ウォーキングは通勤など日常で練習しやすい点が良い。そしてどちらも幅広い部位を同時に使い、身体全体に意識を巡らせるのに適している。また、多様なバリエーション、高い負荷の練習方法があることも便利だ。
あとはよくシステマの練習の冒頭でやっているような練習(ストレッチ、基礎運動、呼吸法、ローリングなど)を組み合わせればよい。
ただし、私は計画的・規則的には練習していないので、構成はあまりよく検討していない。

  • 壁を使う

もっと低い負荷でできる練習として、壁など固定物を使う練習がある。
壁を拳でプッシュする、壁を拳で歩く、壁を転がるといった練習だ。
壁・柱・樹木など固定されたある程度の面積がある物体があれば手軽にできる。床の練習よりも日常生活でやりやすい。簡単な練習であれば職場でもできる。実は私が毎日やっている練習はウォーキングと壁のプッシュだけである。

  • 自分の手足の重さを感じる

だんだん負荷が軽い練習の話になる。
次は自分の手足の重さを感じて、動きに活かす練習。これは特に誰かに教えられたものではないので、人に勧めていいかどうか。
自分の手や足を軽く上げ、その重さやバランスの偏りを感じるのが主な練習だ。全身でバランスの変化を感じ取れたら、その偏りを使って動く。歩いたりしゃがんだり転がったり手足を伸ばしたり。
自分の手足の重さやその位置の変化を全身で感じ取れるほどリラックスできていれば、その重さを使って動くこともできる。こういう練習は対人練習でなかなかリラックスできなかった私向きである。人がいない状態のほうが自分の状態を観察しやすい。もちろんソロでやった練習の感覚が対人練習でそのまま使えると言うわけではないが、参考にはなる。

イメージトレーニングは時間は有り余っているが、動くことがままならない状況(無駄に長いお偉方の挨拶を聞かされている時とか)に行う。
ポイントとして、実体験を重ねている練習、それも自分である程度成功している練習に絞ってイメージすること。全く経験・成功していない練習を想像してもほとんど練習にならない。様々な練習を経験していると、その応用でイメージの幅も広がってくる。ただし、予想して動くことやパターン化をしてしまうとシステマの練習にならないので、何をイメージするかは注意が必要となる。