- ふと気になってネット小説に出てくるナイフのサイズを調べてみた。
- 網羅的に調べられないので件数や比率は出さないが、「でかいか小さいか」に分かれる傾向があるようだ。
- 現実にも色々な例があるし小説なら作品の都合もあるので必ずしもそれが変だというわけではない。
- そこを踏まえてあえて気になったことを書いておく。
- 銃刀法について。
- ナイフの大きさの説明や反応として、銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)の規制に言及する小説がある。
- 例えば小さいナイフに対して「これなら銃刀法違反じゃない」、大きいナイフに対して「銃刀法違反だ」といったことを言わせている。
- だが実際は軽犯罪法第1条2号により、長さに関係なく武器としてのナイフを隠し持って出歩く行為は法的に問題になる。ネット小説で銃刀法に言及している話のほとんどは銃刀法の規制対象外なら問題ないと思って軽犯罪法を考慮していない。
- また、肝心の銃刀法の内容を間違えている例もある。規制の対象となる刃物や長さを間違えている話を複数読んだ。
- 長さの感覚について。
- 現実の軍用ナイフ(コンバットナイフ)では刃渡り7インチ(17.78cm)がポピュラーだ。もちろん他のサイズもあるし用途、時代や国によって様々だが、7インチくらいの刃渡りのナイフはネット小説にはあまり登場しない。
- ネット小説でよく見るのは刃渡りが10cm、20cm、30cmという10cm刻みの長さだ。特に刃渡り10cmと30cmのナイフの登場例が多い。数字として分かりやすいからだろうか。
- 小説のナイフには色々な長さがあって当然だが、用法やカテゴリーに合わない奇妙な例もある。例えば刃渡り30cmを超えるナイフを胸ポケットに隠し持っていたり、刃渡り6cmのサバイバルナイフであったり。特殊すぎて説明なしで登場させるのはだいぶおかしいものだ。
- 中にはcmとmmを間違えている作品もあるが、そうではなく本当に長さの感覚がおかしい話が多々ある。
- 隠し持ったり戦ったりする際の長さのイメージと数値化がうまく出来ない作者は恐らく結構いる。