武道、武術、格闘技など、戦う技術体系や競技の呼称には様々なものがある。
こうした呼称の線引きは明確ではないがある程度使い分けられていて、例えばアイスホッケーを氷上の格闘技と言っても氷上の武術とは言わない。
これらの分類、呼称はフィクションの中でも存在しており、作者の創作した呼称、一般的ではない呼称が登場することもある。
そしてシステマの場合も様々な呼称がある。
今回も以前からまとめているシステマが登場するネット小説のリストを元に調べてみた。システマ小説リストも少しずつ増えていて、現在では113作品を記録している。ただし削除・非公開になったものもあるし、一作品で複数の呼称が使われることもある。全部を紹介するわけでもないので、件数合計は作品数と一致しない。
- そもそもカテゴリーに当たる呼称がない例
- 一番多いのは前後の文章で何もカテゴライズしていない62件。いきなり「システマ」とだけ書かれている。
- それで通じるのは文脈か前提知識か。
- よくあるカテゴリー
- 「格闘技」は8件。「武術」は 6件。「武道」は1件。
- 他の格闘技と一緒に列挙されているパターンもあって必ずしもシステマだけがそう呼ばれているわけではない。
- スキルっぽいカテゴリーの呼称
- 「格闘術」は8件。「体術」は1件。
- 「殺人術」は2件。これはスキルというより恐ろしげな形容として使われていると考えたほうが良いだろう。
- ミリタリー色を強調した呼称
- 軍との関わりを強調したもの。
- 「軍隊格闘技」8件、「軍隊格闘術」11件。
- 作者の工夫か、かなり変わったカテゴリー名もある。
- 「軍事格闘術」「近衛式格闘術」「軍用格闘術」「軍格闘術」「軍人式特殊制圧格闘術」いずれも1件。
- 上の例は独特で違和感がある人もいるだろうが(特に近衛式〜と軍人式〜)、どれもいわゆる軍隊格闘技の意味で使われている。
- 「近接戦闘」「近接戦闘術」も1件ずつ。
- まとめ
- ネット小説ではシステマの分類や呼称は定着したものがない。
- 軍隊格闘技を意味する言葉はかなり多様で創作性も見られる。