永青文庫 初夏展「殿さまのスケッチブック」

https://www.eiseibunko.com/exhibition.html#2024shoka

久々に永青文庫へ。
熊本藩6代藩主細川重賢の博物趣味を中心とした「殿さまのスケッチブック」に行ってきた。
本草学に関心を持つ重賢は参勤交代の途中では植物採集を行い、動植物の博物図譜を作らせ、押し花を作るなど標本の制作も行っていた。
今回はそうした重賢の趣味から生まれた『毛介綺煥』『昆虫胥化図』など、永青文庫の博物図譜や標本が公開されている。
実物を見て描かれた図は正確で、ナミアゲハの幼虫・蛹・成虫の記録から同じ虫であることを把握しているなど観察も伺える。
いくつかの生物については実物の写真と解説もあるので、図との比較もできる。
博物図の模写を通して大名同士の交流があり、今は絶滅した動物も含む様々な生物の図像が並び、食事の貝類から出た様々な真珠を16年分記録して保管していたものなど、当時の大名の本草学への興味が幅広く展示されていた。
関連して動植物の柄の工芸品も展示されている。

コロナ以降長い間閉館だった永青文庫別館も再開していた。


昼食は高田馬場のZuu&Heinミャンマーティーハウスでミャンマー料理モンヒンガーを食べた。
ナマズ出汁の辛く熱いスープを使った素麺のつけ麺のような料理だ。
適度な辛さのスープの味がおいしい。
モンヒンガー(モヒンガー)は色々あるらしく、こういうスタイルとは限らないらしい。
麺の上に乗っている食品が謎で、薬味かと思ったが辛くも酸っぱくもしょっぱくもなくねっとりした食感のほんのり甘いもので食べても正体がわからなかった。フライドオニオンか?

Modern Day Marine 2024よりBruntonの軍用コンパス

soldiersystems.net
アメリ海兵隊イベントのModern Day Marine 2024の展示から。
1894年からコンパスを製造しているBruntonは、新型の軍用コンパスを展示した。
同社初のミルスペック準拠のトリチウム発光のレンザティックコンパスだ。
2025年発売予定のこの新しいレンザティックコンパスは、現在のコンパスよりも30%早く安定する針と、コンパスの寿命期間を通じてクリックできる耐久性のあるベゼルを備えているという。
コンパスポーチはALICEで引き継がれたM-1956コンパスポーチのデザインをベースにした現行モデルに似ているが、PALS互換となっている。

VivobarefootのジャングルブーツJungle ESC

www.vivobarefoot.com


VivobarefootはジャングルブーツのJungle ESCを発売した。
高温多湿なジャングルの環境に対応したこのブーツの開発には9年かかったとされている。
ブーツ内に入った水を排出する排出口が各部にあり、さらに水は出入りできるがゴミや土砂は侵入しないように設計されている。
テストした軍人のコメントでは、ブーツ全体が水を吸収し、呼吸するので、水に浸かってもすぐに乾く。ブーツの特徴的な "外観 "を作っているゴムの "うろこ "は、耐摩耗性を与えブーツが移動時に泥を落とすのに役立っているという。
価格は220ドル。

刀剣博物館「五ヶ伝と五ヵ国の日本刀」


両国の刀剣博物館へ。
企画展「五ヶ伝と五ヵ国の日本刀」に行ってきた。
室町時代までの日本刀の主な産地五か国の系譜(大和伝・山城伝・備前伝・相州伝・美濃伝)を実例で紹介、解説する展覧会だ。
展示の趣旨から、鎌倉時代の作品が多い。また、多様な刀剣があって典型例だけ展示しているわけではない。



注目の一つ。
岸和田藩岡部家の祖である岡部長盛上田城外丸子河原で真田昌幸・信幸相手に奮戦した際に使ったとされる号・丸子槍。


久しぶりに展示された号・柳生長義。
備前長船長義の豪壮な刀で、柳生長義と呼ばれているので新陰流の柳生氏と関わりがありそうだが、その辺の来歴が全く分からなくなってしまっている刀。

MATBOCKの衛生兵用大型バックパックGraverobber Surgical

Graverobber™ Surgical Kit (Pack w/ pouches) – MATBOCK
www.youtube.com
MATBOCKは衛生兵用大型バックパックGraverobber Surgicalを発売した。
容量47.2リットルのこの軽量リュックは、重要な医療用品の運搬と機動性を両立させている。
防水素材で設計され、海水や日光に耐性があり、どのような環境でも貴重な医療用品を保護する。
このバックパックには人工呼吸器用ポーチx1、薬剤用ロールx1、静脈注射用ポーチx2、多目的ポーチx4がセットになっており、これらは多くの取り付け方法に対応している。
フレーム付きとフレーム無しのモデルがある。
カラーバリエーションはMultiCamと黒の2種類。
価格はフレーム無し2460ドル、フレーム付き3060ドル。

横浜人形の家「いざなぎ流のかみ・かたちー祈りを込めたヒトガタたちー」

https://www.doll-museum.jp/13050
横浜中華街へ。
人形専門の博物館・横浜人形の家の企画展「いざなぎ流のかみ・かたちー祈りを込めたヒトガタたちー」に行ってきた。

高知県香美市物部町に伝わる「いざなぎ流」は、陰陽道修験道、仏教、神道などの要素が混在する民間信仰として知られている。
いざなぎ流で用いられる御幣は数多く、その中にヒトガタの御幣がある。
今回の企画展はそのヒトガタの御幣を展示するものだが、いざなぎ流と関連する民話や伝承、祭祀に使う器具、呪詛・祭文などが記載された資料も展示されている。

目や口、手足のような形状が切り抜かれているが人のようで人ではない、不思議な存在の姿をしている。

ミュージアムショップには高知県立歴史民俗資料館の有名な図録『いざなぎ流の宇宙-神と人のものがたり-』も販売されていた。
平成9年の企画展の図録だが、人気の高さゆえか7回も増刷されたすごい図録だ。

港区立郷土歴史館 「江戸の本 -本からひもとく人びとの営み-」

www.minato-rekishi.com
白金台の港区立郷土歴史館 へ。

企画展「江戸の本 -本からひもとく人びとの営み-」に行ってきた。
神明町(現・芝大門一丁目)に書物問屋(学問的な本の問屋)・地本問屋(娯楽的な本の問屋)があった繋がりから江戸の書物文化を展示する企画展だ。

基本的には同館所蔵の江戸時代の本をテーマごとに展示・紹介している。
テーマは「手習 文字や基礎を学ぶ」「学問 専門知識の共有」「実用 人びとの生活の参考書」「案内書 名所をめぐる」「趣味・娯楽 江戸の流行」「読み物 小説や絵物語」「写本 借りて写して読む」「災害・外圧 本で伝わった情報」「開国 急増する西洋関連本」

書籍流通についての展示もあり、問屋・本屋・貸本屋についても資料が出ていた。江戸後期で銀1匁5分(約3,000円)で販売された本が貸本屋では新刊なら銭24文(約700円)、古本なら16文(約500円)で借りる事ができたとか、貸本屋は19世紀初頭には江戸だけで600~700軒あったといった解説もあった。

これは桃太郎を元にした作品群の展示の中の一つ『昔噺祖父婆』。
舌切り雀、花咲か爺さん、桃太郎など昔話を全部まとめて一組の善人の老夫婦が全てに関わった話にしている。お爺さんお婆さんが出てくることが多い昔話ならではのクロスオーバー。

写本についての展示から、みんな大好き『雑兵物語』。
同書の国会図書館蔵本も比較のために写真が出ていた。

旧公衆衛生院の建物。
江戸の出版流通やさまざまな本、儒学から蘭学、観光や日用、読み物や趣味など多彩な本が展示されており面白い内容だと思うのだが会場にいたのは私一人。ゴールデンウィークでみんな他に行っているのだろう。今の時期、常設展示も施設も見所が多い港区立郷土歴史館はお勧めだ。