大田区立郷土博物館「矢を放て!~関東の弓矢、一万年~」


今日は大田区立郷土博物館の特別展「矢を放て!~関東の弓矢、一万年~」へ。
縄文時代から現代までの大田区そして関東地方の弓矢をまとめた展覧会だ。
大田区には都内唯一、那須与一ゆかりの神社である太田神社があるのでそれにちなんでいる。

展示は時代順で縄文、弥生,古墳時代の鏃の数と種類は圧巻と言っていい量がある。展示で並べるの大変だっただろう。
弓の材料となる様々な木(枝木そのものの展示と樹木の写真)や鏃の素材の石(チャートや黒曜石など)、鉱石(砂鉄や銅鉱石など)といった弓矢の素材の展示も良い。
中世以降は文字史料、絵画史料が増え、実物の弓矢の展示は減るが、それでも弓の変化や運用、鉄砲との比較などポイントを押さえた内容が続き、祭儀で用いられた弓矢についての展示もある。
江戸時代の螺鈿の施された弓や大多喜藩弓術師範の資料もあり、大田区の六郷神社の独特の流鏑馬の展示もある。
一万年に及ぶ膨大な弓矢の歴史をうまくまとめた展覧会だった。