旧ソ連の軍隊格闘技事情のメモ

前に読んだ本からのメモ。
旧ソ連では軍の学校でロシアの家伝の古武術なども指導されていたという話がある。
カドチニコフ・システマ創始者A.A.カドチニコフの著作にその種の記述があるので引用しよう。
出典はK-Sys and the Kadochnikov's System: An American Understanding of Kadochnikov's System

(同書の歴史部分の情報源は2003年のカドチニコフの本 Русский рукопашный бой)

アレクセイ・カドチニコフは注目され、エイスクにある特殊航空学校へ転校し、軍事訓練を続けることになった。そこでは、激戦を経験した空軍エース、退役軍人、英雄たちが教官として教壇に立っていた。スターリングラード塹壕戦、家伝の武術(ロシアの古武術)、スピリドノフのスタイルなど、さまざまな白兵戦の方法を教えられた。

1935年生まれのカドニチコフが18歳でパイロットになるまでの話なので、1950年代前半と推定できる。
スピリドノフはサンボの歴史に登場する帝政ロシア軍人ビクトル・スピリドノフのことである。
この記述からは軍学校の教官が経験等から様々な白兵戦技術を指導していたことが伺える。