特殊な英熟語・英単語を紹介するシリーズ第11弾。
今回紹介するのは “Gray Man”。
よくタクティカルウェアやEDCギアの分野の商品紹介で、目立たない衣類・装備品の説明に登場する。
単に目立たないというだけではなく、自分のスキル、能力、意図を他人から隠し、周囲の状況や人々に溶け込むスキル、能力、意図を持っている人のことを “Gray Man”と呼ぶ。
この場合のスキルや能力、意図というのは、戦闘技術やサバイバル技術に関するものだ。
こうした備えを持ちつつ目立たない状態を理想とする考え方は“Gray Man Theory”や“Gray Man Concept”と呼ばれている。
似たような考え方は潜入捜査官やスパイなどのプロフェッショナルの世界に昔から存在しているが、それが民間人向けの商品や知識として使われている点が新しいと言える。
私が知っているこの言葉の古い用例は2007年のWestern Rifle Shooters Association: Next Steps: The Grey Manという記事だ。
これはサバイバリスト(アメリカのリバタリアンのサバイバリスト)のための記事である。“Gray Man”というコンセプトはそういう方面に受け入れられている傾向はあるが、現在ではそこまでサバイバリズムとセットで使われている言葉ではない。
実用的な意味合いを持ちつつも、タクティカルやEDCといった分野のファッションとしてのマーケティング用語・宣伝文句という側面がある。
過去記事はこちら。
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